みさを。(仮)

毎週日曜17時更新予定。オタクの備忘録その他もろもろを綴ります。

【映画鑑賞メモ】殺人鬼から逃げる夜(字幕)

Netflixの今日のTOP10に最近ずっと入っていて、Huluのアジア映画ランキングも上位の方にいたので「聞いたことないけどそんなに面白いんかしら?」と思いこのチョイスです。

 

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<作品概要>

殺人鬼から逃げる夜

上映日:2021年9月24日/製作国:韓国/上映時間:104分

鑑賞日:2023年5月11日(字幕) 鑑賞方法:SVOD(Hulu)

<あらすじ>

街で続く連続殺人。その夜、帰宅途中に事件現場を目撃したギョンミは、次のターゲットに。全力で逃げるギョンミだが、聴覚が不自由な彼女には、犯人が追いかけてくる足音も聞こえなければ、助けを呼ぶ言葉も届かない。殺人犯はそんな獲物を、まるでゲームを楽しむかのように巧妙なワナを使って、じりじりと追い詰めていく――いつになったら、この夜は明けるのか?(Hulu作品概要より)

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上記に記載のあらすじ、公式サイトからあらすじを引用しようとしたら公式サイトに書いてあるストーリー、本編トータル104分の内50分程度…つまり半分ぐらいのところまでの流れが書いてあって、いやいやいや! 書きすぎやろ!と思ったんですが私だけですか!?

見る前に本編全部見てたからよかったけど序盤のハラハラシーンのオチ書いたらあかんやろ…。おもしれー公式サイト…。びっくりしちまったぜ…。

 

序盤の殺人鬼と主人公まわりの入りの説明はよかったけど、ジョンタク兄妹の部分、おそらく話しぶりとかで本来はわかるんだろうけど字幕だけの情報だけだったら最初お父さん…? 兄…? あ、兄か…みたいな感じで困惑した。まあ海兵隊の服着てたし直近まで兵役行ってたよ的なところから察しなさいよということなのだろうが…わからんよ…。亡くなってるお父さんお母さんに語り掛けてたところでああ…?ってなるぐらいだよ。(確信が持てたのが大分後のソギョンの「私は妹なのよ?」というセリフという)

 

あらすじにもある通り今回の主人公は耳が聞こえず、言葉もハッキリとは発することができない状態。演出として、ギョンミの視点になると無音になるところはギョンミの感じている世界を追体験できる形になってたね。

急に環境音などが聞こえなくなって無音になり、しかもそれが結構長いのでちょっと斬新さもあったかも。一瞬無音とかならよくあるけどね。追われてるところとか映画館だともっとシーンとなってるだろうから緊迫感も増すのかもしれない。

ただこの演出がはっきりと活かされてたのは公式サイトに記載されてる半分ぐらいまでな気がしたな…。ずっとギョンミ側の視点になった時に音が聞こえないというわけではないので…まあ場持ちしなくなっちゃうからBGMやSE流さんわけにはいかんのはわかるんだが。

 

と、上記までの語り口でわかると思いますが個人的には今回の映画はちょっと…微妙かな…?という感触。なんというか、こんな言い方をするとよくないけど登場人物全てに尖ったところがなくて魅力に欠けるんだよね…。

 

ギョンミとお母さん、どちらも聾唖者で会話も手話がメイン。犯人が様子を探りに善人のふりをして近づいてきた時に怪しいことに気づいて手話で犯人に悟られないように会話しているのはよかったんだけど…それを犯人が「何を話してる?」と聞いてきたときの誤魔化し方が下手すぎる。何かしらそれっぽいことを言えばええがな! 

変になんでもないですとかいうから怒らせてて自分の立場を悪くしてますやん、というのが誰が見てもわかる構図なので複雑な気持ち。立ち回りが下手というか…危機感の欠如…。

お母さんも、顔バレしてるのに不用意に犯人がいるかもしれないところに行くんじゃないよ~! 娘が心配なのはわかるし話の流れ的に仕方ないけど、正直不用心にもほどがある。

ギョンミも軍の人たちに捕まって犯人の前に突き出されもうダメかもしれん…みたいな時、何かしら知恵を絞るのかと思ったら単純にただの命乞いだった…。いや、犯人もよくあのくだり全部聞いてたね。優しいね。私が犯人だったらうるせ~!なんだお前~!ってさっさと始末しちゃうだろうし、通行人だったら道端であんな感じのこと繰り広げられてたらいくら男が妹だとか言ってても様子おかしいやろ警察呼ぼうって思うヨ。

一番最後、言葉で伝えられないなら…とギョンミが自分のお腹を刺し、悪い奴は相手の男であると示した(この行為だけは偽装だけど)ところは確かに知恵を絞って頑張ったが…。

後半に行くにつれて聾唖者であるという設定をほとんど活かしていないのでは…?という部分が気になっちゃったね。でも実際に自身がそうであった場合はどう動くかな、というのは考えさせられたかな? 音が聞こえなくて、満足に人に助けを求められない状況でどうしたらいいのか…。まあ本当に実際はあんな感じの立ち回り方になるのかもしれない。

 

で、犯人。あらすじだと巧妙なワナを~って書いてるけど全然そんなことないからね! 凡人でも考えられるレベルのことしかしてないからね! 最初の導入も自分で殺した遺体のこと通報してたけども、捕まるやろ普通に。怪しすぎるわ。

 

ちなみに私が最近見ていた映画が警察主役のものが多かったので例外だったらしいのですが、基本的に韓国映画で主人公が警察側じゃない場合は警察が全然頼りにならないのはあるあるらしい。おいおい。

実際お兄ちゃんが暴れた時とか、まんまと目の前で逃がすし言いたくないけどマジで無能すぎるよ…。最後犯人を撃ち殺した時しか良いところがなかった…。

 

犯人に話を戻しますが、ソギョンをターゲットにした時の犯行も詰めが甘すぎる。なぜ助けを求められる状態で路地に放置しとるんや。そのあとギョンミに目撃されたからって追いかけるところも考え無しがすぎる…どうせ顔見られてないんやから放置しとけばよくね…? それか一旦逃がして油断してるところを狙うとか。

 

ギョンミの警察調書を見て家の住所を覚えておいて、後からそこまで行って殺そうとするのはいいんだけどあんなでっかい斧持っていってどうするつもりやったんやww 出てきた瞬間さすがに笑っちゃったよ。

まあでも作中で一番面白かったの、ギョンミの部屋のドアを斧で叩き割って韓国版シャイニングしていたシーンかもしれない。

その後の大通りに出た後のムーブが全部残念すぎてもうなんか…ねえ。正直あんなにたくさんの人に目撃されてたらあとでギョンミやお母さんが殺されて出てきたら絶対に目撃証言出てきちゃうと思うけど大丈夫そう?

なんというか、比べちゃうと申し訳ないけど犯罪都市のヤベー奴らを見た後だとやることなすこと全部小物感が否めなくて最後の死に方もなんかなあ…。

ちなみにここまでの書き方でわかる通り犯人の名前覚えてません。出てたっけ?

 

そしてお兄ちゃんも妹が心配なのはとてもよくわかるんだけど頼りになるんだかならないんだかよくわからないムーブ繰り返しててイマイチ安心感がない…。が、まあメインのキャラの中では一番好感が持てた。

海兵隊だけあって一度殴りだすと強かったのはよかった! けど肝心なところでポンコツなのがなあ~! 

味方が二人とも助けを呼べないのわかってるはずなんだから警察に根回しするとか、周りの人にちゃんと声で訴えるとかもう少しやり方あったのでは…!? と思っちゃうところが多くてウーン…。

 

そもそも大通りに出た時にここまでみんな助けてくれないものなのかというのもビビる。いや、わかるよ! 現実って非情だよね! 意外とこんなもんかもしれないけども、流石に薄情すぎないですか!? もー!

 

警察署にいた酔っ払いのおじさんもよくわからんし、せっかくたまたま家に来てくれたお母さんの勤務先の人にお母さん何かしら助け求めたりせんかったんか?というのも引っかかるし出てくる人物全員ツッコミどころ満載だったな…。

 

あと作品全編ほとんど夜なので(まあ殺人鬼から逃げる夜だから当たり前だが)、画面が暗い! 外のシーン、割と何が起こってるかわからないのでそれもウーン…。ウーン…! さ、最後みんな仲良くチェジュ島行けてよかったね!!

 

見終わったあとに世間での評価もちゃんと多少見てはいるんですが、Google検索しようとしたときに「殺人鬼から逃げる夜 イライラ」とかサジェストに出てくるから察しちゃったよ。なんであんなに各配信サイトで上位に入ってるんだろう。最近になってSVOD解禁したとかなのかしら。

 

直前に見てたsearchがめちゃくちゃ面白かっただけに、個人的には更になおガッカリ感が強く感じた作品でした。悲しい…。こんな捉え方しかしてあげられないのも作品に申し訳ないけど、まああくまで個人の感想なので…。

 

珍しく褒めがない感想メモ残しちゃったな。まあ見たいと思って見たわけでも勧められたわけでもないし、週に2本ペースで見てたらそりゃ好みじゃないのも引きますわな。次は当たりを引きますように!17