みさを。(仮)

毎週日曜17時更新予定。オタクの備忘録その他もろもろを綴ります。

【映画鑑賞メモ】唐人街探偵 THE BEGINNING(字幕)

アジア映画ブームでも来てるんですか? と聞かれそうな作品ピックアップの仕方、改めねばなるまい…。

だが否定もできない…。

 

これは結構前に配信サイトうろちょろサーフィンしている時に3作目をそうと知らずに見てしまったという逸話付きの作品、『唐人街探偵』。ちゃんと1から見直そう! と思い立ったのは良いがなぜか1作目だけTVODしか置いておらず泣く泣く課金して見ました。

 

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<作品概要>

唐人街探偵 THE BEGINNING

上映日:2016年10月21日/製作国:中国/上映時間:135分

鑑賞日:2023年4月16日(字幕) 鑑賞方法:TVOD(U-NEXT)

<あらすじ>

天才的な頭脳を持った吃音のある青年・秦風。警察大学の受験に失敗した彼は、気晴らしにタイ旅行へ出かけ、叔父の唐仁を訪ねる。滞在中のある日、唐仁が殺人事件の容疑者となり秦風も巻き込まれる。2人は逃亡しながら真犯人を突き止めて行く。(U-NEXT作品概要より)

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良い感じで3作目の内容も朧気…には別になっていないような気もしますが、犯罪都市の時と同じように前作に出てたんだろうな~というキャラ達を詳しく知れるぞ! という感じの軽いノリで見ました。3が結構好きだったのもあって期待値は高めで鑑賞。以下、続きに感想メモです!

 

 

え~~~~面白~~~~!!!!(クソデカ大声)

 

いや、多分人は選ぶ! 選ぶとは思うが私にはめちゃくちゃ刺さった!

3も面白かったけどそれを超えてめちゃくちゃおもしれ~~なんだこれ!? というのが素直な感想です。

 

主人公はあらすじにある通り警察大学の受験に失敗してしまった秦風(チン・フォン)くんと、その叔父唐仁(タン・レン)。受験に失敗してしまった辛さを紛らわせるためにタイに移住した唐仁叔父さんを訪ねる風くんだったのだが…。というのが導入。

 

3作目を1・2作目すっ飛ばして見ているのですでに風くんの頭のよさと仁おじのちゃらんぽらんさはわかっていたのですが、原点はこれか~と納得でした。

 

吃音持ちという設定、多分3になると大分消えているのかそんな印象なかったんですが1だとこんな感じだったんだな~風くん…。3は割とスラスラ喋る(し、私は最初吹替で見たので尚更その印象がない)ので初期だけそうだったのかな? まあ風くんの場合は生まれつきの要因というわけではなく精神的なものだったのかしら?
そう思う理由としては風くん、冒頭に大学受験の面接のシーンがあり、面接の時に吃音が原因で上手く口が回らなかったから落ちたのかな? と思わせてくるのですが、最後の方にどんでん返しが待っている。

どうして警察を志したのか?という質問への返答がこちら。→「完全犯罪をやりたい」
…いやそんなん警察の面接で言ったらそら落ちるがな~! 嘘はつきたくない、というのはわかるが~!!
風くんはお父さんが刑務所に入っており、おそらくそれが『完全犯罪をやりたい』『嘘はつきたくない』という考えの根源になっているっぽいんですが…その詳細について1では明かされないし、少なくとも3でもなんとなくの経緯の匂わせぐらいしかないので今後のシリーズできっと回収してくれるんだと信じてます。へへ。

 

3作目から先に見てると風くんと唐仁おじはかなり仲良さそうだったけど、まあ唐仁おじが典型的なダメダメおじさんすぎて早々に風くんがげんなりうんざりしてるところもよかったなあ。最初は唐仁おじが叔父さんというのもあって上から目線で色々言ってくるのですが、最終的に完全に逆転して「秦さん」「唐くん」と呼び方が逆転してるのもよかった。

 

ちなみに上記の「さん」「くん」のくだり、3を字幕で見ると呼び合っているところはただお互いに「秦」とか「唐」とか名前のみで表記されてるんだけど、喋ってる中国語を聞くと「ラオチン」「シャオタン」と聞こえる。この音は1での二人の呼び方と同じなので気になって調べたところ中国語でラオ(老)が「さん」、シャオ(小)が「くん」というニュアンスらしいですな。

3の字幕翻訳、ちょっと情報が少なくてお楽しみ部分が減っちゃってる! これ後から気づいてもったいないなあ~と思った。
もしかすると翻訳の人が1~3で違うのかもしれんね。

ちなみに唐仁(タン・レン)って唐人(中国人)と音が同じらしい。言葉遊びいっぱいしてるんだなあ。

 

特に個人的に刺さった点としてはコメディ部分のギャグセンス。ここが人選びそうだなと思ったから万人には勧められないかもと思ったんだけど多分ハマったらめちゃくちゃいいと思う。

これ執筆時点ですでに続編の2~3も観てるのでハッキリと言えるんだけどずっとギャグのテンションが同じなんよね。シリアスパートとのメリハリもついててちゃんとミステリーものとしても楽しめる。伏線の散りばめ方も頑張れば見ている観客側も推理できるレベル。超優秀なんじゃない!?
ギャグのテンポが見ててめちゃくちゃ気持ちよくて、ダラダラしている感じもなく私の基準的には全く気にならない…すごい…。もはや笑い通り越して感動。

 

あと演出の部分、画の作り方に場面場面で「お~!」と感嘆しちゃったわね。

アクションシーンとかも、カメラがパッパッ…と切り替わるので単調な画になってるシーンが少なくて見飽きない。逆にそれでカーチェイスシーンは酔うかと思ったぐらいだったけども(笑)

演出、特にしっかりした気合入れ具合が顕著なのが風くんの推理シーン。

きっと風くんの脳内では本当にこういう風景が展開されていて、それを見せてもらってるんだな私たちは…すごいな…と思わされる。

推理を披露するシーンで言葉だけでなく映像でもしっかり理屈を見せてくれるので、話も超わかりやすい! あれが伏線だったのか~といったシーンもちゃんと振り返ってくれるのでちょっと前まで犯罪都市であれ今何やってるんだっけ?と混乱していたアホの脳みそに優しすぎて泣いちゃった…。

しかも何がすごいって分かりやすいのに全然チープに感じないんだよね。

 

3を見た時には特にキャラクターに思い入れができたりはしなかった(まあ3から見てるから当たり前ですが…)んですが、泰兄貴がめちゃくちゃよかったな。私ってばああいうちょっと抜けてるけど面倒見のいい系兄貴キャラに弱いのよね…。

子分を助けたい気持ちと警察という立場で色々大変そうだったから、最後のスノーのおとんを轢くくだり、あれで報われて最後はめでたく副所長になれてほんとよかったよ!(語弊がある文面)

 

スノーのおとんといえば、さっきギャグとシリアスのメリハリがすごいと書いたけれども特にそこが顕著だったのがスノーのおとんとスノーだったね。

なんとなくスノー見覚えあるな~と思ってたけど、3に出てた意味深な女の子だったか。

キャラ変が急すぎて若干置いていかれる感もあるんだけどちゃんと伏線自体は貼ってあるので納得せざるを得ないのがいいなあ。ただ轢かれるシーンだけはちょっとチープなホラー映画みたいな画づくりで面白かったけど(笑)

 

あと最後エンドクレジットのシーンで「コナンがどうたら~」って歌い出して面白かったな。コナンが中国で人気あるのは知ってるんだけどやはり探偵の代名詞として出てくるんだな…。というか風くんの引用が結構日本のミステリ作家多くては~ってなったのもあるし意外とみんな有名なのかそれとも単に監督の趣味か…。

(ちなみに中国ではなんと私立探偵が違法だそうで、そのためにわざと海外の中国人街を舞台にしている模様。よくコナン放送してるなそれで)

 

めちゃくちゃ面白すぎて2も勢いのまま見ちゃったんですが、しばらく間をおいてからまた見直してその時に改めてメモ更新しようと思います。次はアニメの感想投稿予定です!